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理性的なヒーローに感心しました。その場の欲望でムードを高めてなし崩し的に関係に持ち込むヒーローも多い中、理路整然としていて正直に言っておくところがこのヒーローらしい。ふたりとも前の恋人の話が多くお互いの恋愛観・結婚観を確認する意味はあったかもしれませんが、H/Hの発展を期待しているため「その話はもういいから」と思ってしまいました。南の島の開放的な気分が自己開示を高め、親密になっていったのかもしれませんけど。

曽弥まさこ先生のホラー少女マンガを子供の頃読んでいたので懐かしかったです。サスペンス×ロマンスはダブルでドキドキ要素があって好きなジャンルですが、絵がサッパリとしていてヒーローに魅力が感じられない(特に車の前で待っている時の全身像にガクッときた)のが残念でした。

湊よりこ先生ならではの美しい官能シーンがたっぷりですね。他の先生のあとがきでは「原作はもっとHOTです(ハァト)」というのを何度か見ていますのでHOTなシーンを縮小するパターンがありがちなのかと思える中、湊先生は一歩抜きんでた存在かと思います。

読み始めてすぐに迫力あるメバリに注目してしまいました。しかしホントにあそこでなぜ無抵抗なんでしょうか？イタリアに来た翌日くらいで早過ぎじゃないかと。 ウエディングドレスの前にサラシ巻いて締めているのかと思ったらそれがドレスでした。

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文月先生の作品はセリフが洒落ていて内容も含蓄があって好きなのですが、このヒロインは弁護士ゆえか「まくしたて」が半端なかったですね。二人とも初対面ですぐにメロメロになっていましたが、あのノリのまま結婚してしまっては脆い関係になる気がするのでいろいろと考えることがあってからの方が結果的には良いと思います。ヒーローは二度と嘘をつけないでしょうけど。

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ＨＱにしては顔がかわい過ぎるような絵柄ですが、全身像は美しいですね。ヒロインの有能な仕事ぶりを描く場合、ボス・ヒーローの秘書としてか少なくとも同じ会社というパターンが多いのですがこちらは違っていて、仕事している描写も多いので新鮮でした。ヒーローはプレイボーイのようですが作中で他の女性は出てこないし、優しいので誠実キャラに思えました。

ヒロインのストーカーじみた行動に驚きました。言動も素直で葛藤がなくて真っすぐに育った感じ。親の財力に甘んじずに自立しようとしているのでてっきり常識的なのかと思ったら欲しい物は我慢できないお嬢様だったのですね。対してヒーローは葛藤だらけで本人同士は直接関係なくても、無関係では済まない身近な確執は悲恋の要素…　しかしあまり悲恋ぽくなかったのはヒロインが基本的に自分の好きなようにやってるからでしょうか。

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現実離れした人物設定が多いＨＱの中にあっても、今作ヒロインは変わりダネというか一際ヘヴィで苦悩がありますね。岩崎先生の絵は美しく、アクションシーンや邦題を象徴するドレスの後ろ姿も完璧なので完成度が高いと思います。動きのある絵は人物がイキイキとするしドラマとしても違和感なくていいですね。

ＨＱには珍しいくらいのボーイッシュな外見のヒロインですが、中身は心身ともに傷ついた影のあるウサギちゃんでした。初めての幸せを感じたのも束の間、また厳しい現実を突きつけられて元に戻ることにする辛さは如何ばかりかと。そういったキャラとストーリーが佐伯先生の絵と合っていてすんなり入ってきましたし、ヒロインには幸せになって欲しいと心から思えた次第です。

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苦手なタイプの絵柄です。特に女性の顔が昭和のマンガっぽくて。H/Hともウェイビーでツヤツヤな髪型で描くの大変だったろうなと余計な所で感心しましたが。どうにもならない苦悩と疲労の中でヒロインとの愛に救いを求めてしまう気持ちもわかりますが世間一般的には推奨されませんし、一切の事情を隠されていたヒロインの立場で考えたら「騙された」ということになります。一応ハッピーエンドになっていますが、背負った十字架は大きくこの先もずっと影を落とすでしょうね。

＜押して駄目なら引いてみな＞ってことですね！　潔いヒロインに対して何だか崩壊していくヒーローが「この人大丈夫？」という感じでした。思いが通じ合ってからはバカップルと化していたような…　初夜のくだりもユニークでした。若いっていいですね(笑)

地味系ヒロインが美しく変身する設定は好みです。元の素材がいいからこそ見栄えのする美女になれるのだと思いますが。ヒーローはロリコンとは言いませんが、少女の頃から目を付けていたのは確かですね。大人の関係に切り替わる瞬間は急転直下で突然炎の如くでしたが、それまでにお互いの思いは高まっていたようなので納得できるかなと。ただ年の差カップルのためヒーローがちょっと老け顔なのが個人的にあまり…　三浦先生の描くさわやか青年ヒーローが好みなもので。

ヒロインは少女のような外見で世間知らず、まさに男の庇護欲をそそるタイプなわけでおまけに乳児持ちでホームレスという弱過ぎる立場。ヒーローは大金持ちなので慈善の精神からという感じもしたんですが、結婚したくなるまでが早過ぎなので結局は(悪く言えば)下心アリだったんでしょうか。ヒーローの元婚約者のオチは意外でした。

ＨＱのストーリー的には最初からH/Hの恋愛と結婚ありきの筋立てでそれが美化されているわけですが、普通に考えたらとんでもない話ですよね。再会がなければそのままということになりますし。義母はずいぶんと心の広い人ですが、ヒロインの亡夫は草葉の陰で泣いているというか激怒しているかも…

いわゆる「幼なじみラブ」ですが、いろいろと遠回りをして行き着いたので大人のお話になっています。普通に年頃の男女が出会って恋に落ちたというパターンより、幼なじみの場合は恋人同士になった時がそこに至るまでの20年間という長さによってとても大切で重みのある瞬間に感じられました。お互いに相手をよくわかっている上での結論なので円満な結婚生活が送れそうな印象です。

くぼた先生の絵柄はＨＱにしては少々地味めな感じではありますが、感情がよく表現されていますしストーリー展開やセリフにもいい雰囲気があって、落ち着いているけど心に響いてきます。今後も活躍していただきたい漫画家さんです。

デートの翌日からの二人の時間はまさに逢い引きという感じで、愛が深まっていく様子が良くもあり切なくもありました。しかしアレが無かったらヒーローは結局お金のための結婚を選んでしまっていたのだろうかという点が気になりました。

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ファンタジーロマンスの設定としてはやや子供っぽいかもと思いましたが、ヒロインに既に恋人がいたり陰謀があったりで複雑なお話になっていました。絵がきれいで人情味あふれるヒロインも素敵でしたし、自己犠牲を厭わない程の深い愛情(←コレに弱い)は感動的でした。魔神ともハッピーエンドってさすがＨＱですね。

最近ハーレに似合わない幼い絵柄の漫画家さんが登場することに不満を持っていたので、水谷先生のハーレ進出バンザイ!! ハーレ版水野君といった感じでニンマリ(死語？)です。そう考えるとヒーローが日本人に見えてしまいますがハーレコミックスでは珍しくないことなので、次はハーレ版(大人になった)高仁さまを期待してしまいます。ワンパターン原作なら水谷先生的な付け足しをしてもらえるともっと面白くなると思います。

絵柄はややサッパリ系ですがそれゆえ地味系ヒロインの設定にハマっていますし、色気のある表情や美しいお花の絵に技術の高さを感じます。ヒロイン父の王族並みに厳しい教育方針に従い、期待に応えようとするヒロインの切なさと一番好きなことに対する思いがよく表現されていて心に迫るものがありました。ヒーローは独断的な面はありますが、社長らしい決断力と行動力の表れに加えサプライズ好きとお見受けしました。お似合いのカップルで読後感も良かったです。

普段から上司に媚びているようなお色気秘書ではなく地味で真面目な秘書が愛人契約を申し出たので、ヒーローにとっては真剣味を感じつつギャップ萌えもあったんじゃないでしょうか。(もちろん元から好感を持っていたんでしょうが)　ヒーローの優しく余裕たっぷりな手ほどきに感心です。ヒロインを丁寧に開発し、女として開花させた感じでした。まさに身も心も委ねられる男性ですね。

HQにシンデレラストーリー(玉の輿)は付き物ですが、この作品は現代でありながらお城や舞踏会が出てきてリアル・シンデレラ風味ですね。ヒーローは小国の王子などではないけれど、浮世離れしているところが王子様っぽいですし。ロマンチックなシーンはうっとりする程ロマンチックで…堪能できました。

終盤の怒涛の展開にちょっと唖然です。ヒロインにとってはヒーローへの深い愛に気付き、ヒーローにとっては引きずっていた後悔を克服することができた意味のある事件ですが。 それから全体的に絵で損してますよね。1ページ目の全身でしょっぱなから違和感を持ってしまいました。