投稿日順▼
- 【ネタバレ】動機がよくわからない 4
- muguet 2017/01/19 このレビューを 25人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
ヒーロー母の動機が良く分りませんでした。派手に遊びまわっている息子に身を固めてほしいと思った。これはわかります。でも、それでなぜ「今付き合っている女とは別れてもらう」になるのか……。ヒロインを陥れたということは、身辺調査をしても、陥れるまでしなければ反対できる理由がないということだと思うんですよね。結局息子に身を固めてもらうため云々はいいわけで、ヒロインの生い立ちが気に入らなかったとか、そういう理由に思えて仕方がありません。そんな養母の言い分をヒーローは頭から信じてしまっているし、なんだかちょっと夫としては頼りない。そういう頼りないヒーローで、特に愛し合っているわけでもない男の子どもなんか産めないですよね。元妻さんの判断は正しかったのかも。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 時代的にはむしろあのラストもありかと 4
- muguet 2017/01/11 このレビューを 52人の方が参考にしています。
-
ヒロインの父親がフランス革命のころ少年だったとすると、物語の舞台はビクトリア朝以前ということになります。ヒーローが黒ずくめを着ていることに使用人と間違えるシーンなどからも、おそらくはあのジョージ4世の御代ではないでしょうか。であれば、ビクトリア朝のように性を毛嫌いする社会ではなかったので、プロポーズ後の流れでロマンチックに初夜を迎える、というのはむしろ時代にそくしているのかもしれません。ビクトリア朝の若者はそうした風習を「前世紀の悪習」なんて言ったりもするんですけどね。摂政皇太子~ビクトリア朝は慣習が両極端にぶんぶん振れるのでビクトリア期だと信じて読むとこのラストシーンには混乱しますよね…。私もラストシーンから遡って、読み返し「よし、ジョージ3世~4世ね」という感じで解釈したので、どこかにちょろっとでいいので日本人読者向けの情報をわかりやすく仕込んでくれると嬉しいなあと思います。リージェンシーって冒頭でわかっていれば、最後で「なぬ?」ってのもなくていいかも。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】あとがきに♡一つプラスで 4
- muguet 2016/06/30 このレビューを 14人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
亡き夫、亡き親友の遺書による告解を「一方的」だとして簡単には許さなかった二人に新鮮な驚きを覚えました。こういうお話ではわりとすんなり許してしまう二人が多いので。でも彼を許さないといいつつも理解は示していたり、自分にも落ち度があると認識していた二人が「幸せになることが彼への復讐だとする展開には違和感を覚えました。婚約者がいながら他の女に気を惹かれ、妻を愛せないまま破局に至ったのは明らかに彼のせいじゃないですし、ヒロインも結婚を無理強いされたわけじゃないですしね。自分たちの落ち度を認識していながら、彼に人生を狂わされたと怒るそこだけは解せません。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 言葉もない 1
- muguet 2015/06/23 このレビューを 36人の方が参考にしています。
-
人の良い使用人にできそこないの娘を一族みんなで押し付けたお話、わぁ、ひどーい…
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】子どもっぽい≠少女趣味 4
- muguet 2015/04/22 このレビューを 6人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
きっと「子どもっぽい」の解釈の違いなのでしょうね。HQでいう子どもっぽい服装は「(正式な場に出ることを考慮しなくてよい)子どもの(ラフな)服装」であり、日本人が言う「ガーリー」ではないんですよね。ノンブランドのTシャツとかトレーナーとか…。あとジーンズにスニーカー。なのでヒロインの少女趣味な服装はちょっと違うと思ってしまいました。あと背景に効果を多用しているのでそのせいで画面が重く暗くなってしまっているのがもったいないです。綺麗な背景が描かれているコマを見るとなおさらそう思います。 お話は普通。原作既読ですが、今回もきれいにまとめたなー、と思いました。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】酷いヒーローでした 4
- muguet 2015/04/21 このレビューを 11人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
名付け親に紹介するといって将来を期待させておきながら、自分の眼前で使用人にもアプローチするなんて酷い、というライバルの涙ながらの言葉に「そうだよねえ」と思ってしまいました。これはさすがに酷い。少なくとも彼女はヒーローのことが好きだったのだろうし、だからこそヒロインに対しても最初から釘を刺していたわけで。肉体関係も普通にあったようですし。まあヒーローがヒロインに惚れてしまった以上破局はどうしようもないのですが、自分の都合で手近な相手と結婚しようとし、欲望に負けて使用人に手を出し、何をどう説明したのだかわかりませんが女性から去るように仕向けておいて「仕方がない」、……なんかすごいヒーローです。ヒロインもその振る舞いほどには内面は善良ではないように感じられたので微妙な話だと思いました。ヒロインの独白の一つ一つが結構黒いんです。ヒロインの善良さ素朴さを推すような描き方でなければ等身大の女性で良かったのかもしれないけど、言動と内心の不一致がときどき不快でした。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】心の傷 5
- muguet 2015/04/09 このレビューを 14人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
幼児期の虐待がトラウマではなく人格障害として残ってしまうことがある、とする説は幼児虐待などの本では目にすることがあるのですが…こういうハンディキャップを抱えたヒーローというのはHQでは初めて見ました。なんだか切ない…。殻に閉じこもって与えられた情報に反応するだけの自分でいることがヒーローにとって自分を守る方法だったというあたり、涙ぐんでしまいました。ヒロインが「自分にも原因があった、でももう悲劇のヒロインにはならない」と決意するところが好きです。その決意がヒーローの傷も癒してくれると良いと思います。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 周囲が酷い 4
- muguet 2015/03/31 このレビューを 9人の方が参考にしています。
-
ヒーロー、ヒロインは常識的な人なのですがその周囲にどうしてとこか破たんした人ばかりが集まっているのだろうと思いましたが…ヒーロー方は継母がおかしいからその周囲におかしな人間が集まったのでしょうねぇ。継母に関わりのない家政婦は真っ当ですし。ヒロイン方は会社の同僚で特に親しくもなかったというのが救いかな。でもなんとなく今後も面倒くさそうな騒ぎを起こしそうな人々が二人の周囲にあることには何の変りもないので先行き心配。特に妹。善い人のように描かれているけれど、「全部母任せだから(問題が起きたときも全部母のせいで)私は少しも悪くない」という…恋愛結婚した二人が家族のせいでぎくしゃくし、の第二部があるような気がしてしまう作品でした。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】血縁はないですよね 3
- muguet 2015/03/17 このレビューを 8人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
ヒーローの母はヒロイン祖父の愛人ですが、ヒーローの父はヒロイン祖父とは別人なのでは? ヒーローが生まれる前にヒーロー父は亡くなり、その後生家を頼ることができなかったヒーロー母は身持ちを崩してヒロイン祖父の愛人に、ってことですよね。ヒロインの祖父は彼と養子縁組をしているのでもないですし、血縁も義理の叔父姪関係もないと思いますよ。ただ、ヒーローが復讐するべきは母方の実の祖父だったんじゃないの、とそちらが気になりました。愛人関係には義務も権利もないですし…ヒーロー母は可哀想だしヒロイン祖父も気の毒なんですけど、ヒーローがヒロイン祖父に復讐を考えるのは筋違いのような気がしました。それからヒロインへのヒーローのアプローチの仕方も微妙。ヒーローが業務を口実にディナーの席からヒロインを連れ出すところなんか特に嫌です。ホテルを愛しているヒロインに、ホテルに問題があったと嘘を吐くのは好意的には見られませんでした。ホテルを我が子に置き換えると酷さがはっきりすると思います。ちょっと姑息すぎー。でもそういう分別のない一途さは純粋さの表れでもあるのかと思うと諦観気味で老成しちゃってるヒロインにはちょうど良いのかもとも思います。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】ヒロインが苦手です 3
- muguet 2014/12/06 このレビューを 23人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
同じタイプのヒーローも苦手なので、こういうタイプの人間全般が苦手なのだと思います。なのでヒーローがヒロインに惚れる理由もわからないですし、あれだけ迷惑をかけ続けながらヒーローが好きというのもわかりません。好きな人の負担にはなりたくないものではないかと思うので。ヒーローはヒロインを振って別の人と人生を歩めばよかったのにと思います。ヒロインの好感度が上がったのはちゃんとTPOをわきまえることを学習したらしいことがわかる結婚後のエピソードがあったから。後日談がなければハートは1でした。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】シーツのことは許せない 4
- muguet 2014/12/05 このレビューを 27人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
それだけは結構本気で許せないのですが、憎み切れないお馬鹿なヒーローでした。結局6年前は二人ともお子様だったのだと思います。むしろ苦労が多かったヒロインのほうが少し大人だったのかな。ヒーローは子供を授かって父親になって大人になることを覚えたのだと思います。ヒロインもヒーローの不実に対して怒れば良かったのでしょうけど、使用人でしたから強気に出られなかったのでしょうねぇ…いや、でも本当にシーツは許せない。大事なことなので何度でも言います。そのシーツでの行為によって授かった長男を息子として愛せるヒロインは偉大です。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- ええ、確かにHQではないです 3
- muguet 2014/11/11 このレビューを 7人の方が参考にしています。
-
当事者以外の作為が働いての恋愛は好きではないので、最初は読む気がしませんでしたがHQではないという感想に興味を惹かれて読むことにしました。思いのほか面白かったです。でも私もこれはやっぱりHQではないと思いました。ヤングレディースとかの類でしょうか。仕事と恋とセックスと仄かなコンプレックスが主題のおしゃれなお話で、HQに期待するロマンスとは全く別物ですね。でも繰り返しますが漫画としては面白いです。HQでなければハートはもう一つ増えたかな。これは原作も読んで読み比べてみなくては、と思いました。でも、本当に面白いし良いお話ですよ。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】強い二人 5
- muguet 2014/11/06 このレビューを 9人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
初っ端から強気のヒロインにやり込められるヒーローの狼狽えぶりが面白くて、そこから先は引き込まれるようにして読み進んでゆきました。二人が互いに好意を抱いてゆく課程も丁寧でしたし、ヒーローにもヒロインにもコンプレックスは在っても捻くれたところはないので読んでいて心地よかったです。どちらもあまり幸せではない過去を持っているのですが、湿っぽくないのでそういうところも好みです。ヒーローが悲しみのあまり封じてしまっていた過去を、ヒロインとの交流の中で少しずつ思い出せるようになってゆくというのがまた二人の愛と信頼をあらわしているようでたまりません。小さな男の子が父からもらった初めてのお小遣いで母に贈ったプレゼントが四半世紀を越えて事件を解決に導いたのも感動的でした。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- TLみたいだと思いました 3
- muguet 2014/11/04 このレビューを 17人の方が参考にしています。
-
TLにありがちな薄っぺらで悪趣味なシーンを極力削り落としたTLという印象です。絵柄にはあっているのですが、HQではないような…。ヒーロー側から奪われた妻を取り戻す話として描けばもっとロマンチックだったのかなあ。記憶のないヒロインの視点からでは全ての人が図々しい悪人に見えるので読んでいて気持ちが悪かったです。でもHQじゃない漫画としてはまあ普通。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】よくわからない話でした 2
- muguet 2014/08/19 このレビューを 3人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
絵柄に関してはもともと気にする習慣がないので気になりませんでしたが、話そのものがよくわからなかったです。このヒロインのどこにヒーローが惹かれたのか、とか、そういうあたりはロマンス物語はまあ「そうなのだ」と思って読むしかないのですが……それにしても惚れる要素が(私には)何一つ見えないので戸惑いました。ヒロインの弟たちが特に理解不能。客人の前で取っ組み合いの喧嘩を始めるなんて、野生児とか問題児とかそういうレベルじゃないですよ。ヒロインからしておかしいですから下の子がこうであるのも仕方がないのでしょうが、……受け付けない。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】称号を受け継ぐ人 5
- muguet 2014/06/12 このレビューを 8人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
彼の嫌味な秘書に敬意を示すようにと求められたときのヒロインの対応に感動しました。こういう場面で屈服させられてしまうヒロインはHQには多いのですけれど、「敬意とは勝ち取るもの」命じられてもそれに応じることは不可能だとぴしゃりと理不尽な要求を撥ねつけられるヒロインは貴重です。「僕の息子の財産を勝手に売り払うな」というヒーローに対しても由緒など何もない財産とも呼べないそれらを売り払ったところで何かを言われる筋合いはないと言い切れる度胸も好きですね。レディとはこういう人でなくては、と思いました。ただただ心優しいだけのか弱い女性をヒロインにするのであればそれこそ村娘の方が適任だと常々思っていたので、このヒロインには満足しました。そんなヒロインがいざヒーローが窮地にあるとなれば、自分の命のように大切にしてきたものを全て捧げるところに愛を感じます。「いらない」ものを捨てる、「重荷」を下すのは当たり前ですからね。そうではないものを捧げられることが素晴らしい。ヒーローも案外素直で純情でよい人でした。秘書や義妹の人としてのダメっぷりも面白かったです。個人的にはヒロインの親友が好きです。わかりきった小うるさい口出しを逐次しないところがまたレディの親友らしくて好感が持てました。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】読後感も最高 5
- muguet 2014/06/02 このレビューを 11人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
「身に着けてから言え」所詮立ち居振る舞いなどは美しい外見があってこそのものと卑屈になるヒロインに、ヒーローが放ったこのセリフは素晴らしいです。自分好みの色やセンスを加えるのは基本を叩き込んでから、というのも同様。こうした大人としての常識を彼がしっかりと身に着けているという場面があることで、恋に不慣れな少年のような彼の可愛らしさがいっそう際立っていて素敵でした。身に着けているべきものを身に着けることがヒロインを美しくしてゆくというのも大好きです。お化粧を変えたら、とか、流行のドレスを着たら、とか、そんな上面のところじゃないのが好いです。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 火遊び 5
- muguet 2014/04/08 このレビューを 3人の方が参考にしています。
-
ヒロインの恋敵(?)があまりにも可哀想でした。ヒーローは跡継ぎを生んだ既婚女性だけを戯れの愛の相手に選んできましたし、それは当時の紳士としてはまあ適切な判断でもあるのですが…彼にとって遊びでしかなかったことの結末がこれかと思うと、しんみりしてしまいます。 悲恋と、成就と、二つの物語が一つに合わさっていて二倍楽しめたようにも思います。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 現実的な玉の輿 5
- muguet 2014/04/07 このレビューを 34人の方が参考にしています。
-
準男爵は厳密には貴族ではありません。元は王家に対し所定の金額を献納した地主に与えられた称号です。上院に議席を持たず、法的に正式な爵位にも含まれず、世襲の称号は持っていても本質は平民なんです。もちろん社会的には貴族として遇されますし、貴族との交流ももちますが。なので、そういう準男爵の奥方の出自が取沙汰されることもあまりないでしょうし、仮にフランス人のお針子と結婚したと知れても、周囲の反応は薄いかと。暮らしぶりは裕福で安定していても、いわゆる貴族と聞いて想像するような豪奢な生活ではありませんから、お針子の乗る玉の輿としてはほどよく現実的だと思います。これが子爵以上となると、ハードル高すぎちゃうんですけど。陽気でコケティッシュなフランス人のお針子とお堅いイギリス人の法廷弁護士、双方の感覚の違いが面白かったです。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 名脇役! 4
- muguet 2014/02/26 このレビューを 4人の方が参考にしています。
-
ヒロインは箱入り、ヒーローは専門バカ(?)。ともに不慣れな二人の恋は可愛らしいです。背景はほぼなく、全体的に白っぽいと私も感じたのですが、それだけに「お互いしか見えていない」「二人だけの世界」という感じもあって、これはこれで素敵な演出のようにも思えました。父の死という辛さを乗り越えてゆく過程のヒロインの硬い表情が最後のシーンでは幸せにほころんでいて、じんわりと胸が温かくなりました。それと脇役の女性たちがすごく魅力的。それぞれ出番は短いシーンだけなのですが、すごく印象的です。世間知らずのお嬢さまと、良くも悪くも世間を知っている年上の女性たちとの交流のシーンは絶品でした。評価のうちの1ポイントは彼女たちの分です。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- ヒーローが可愛い 5
- muguet 2014/02/24 このレビューを 9人の方が参考にしています。
-
「母」であるヒロインと、少年のようなヒーローでした。彼の少年っぽさは、HQのヒーローには少なくない「生い立ちのせいで愛することの本質をまだ理解していない」というところからなのですが、彼は本当に少年のように素直で微笑ましかったです。ヒロインの言葉に一喜一憂するあたりは特に。ヒロインと出会う前は、好ましく思って、付き合ってみて、何か違うから別れる、ということを彼は繰り返しているようではあるのですが、まあ、それも少年だからでしょうね。愛を信じられないから、平気で愛を踏みにじる。踏みにじられてもついて行く、というお話が定番の中で、彼の清涼感は引き立ちました。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 愛ですね 5
- muguet 2014/02/18 このレビューを 11人の方が参考にしています。
-
じいさんなりの家族への愛を感じました。会社のことも愛してる、家族のことも愛してる、その愛をもっとも合理的に示してる。徹頭徹尾、終始一貫していてすごく良い(笑)ラストシーンの変わり身も、会社と家族への愛情の両立を一生懸命図った結果のように感じられたので、微笑ましささえ覚えました。ヒーロー、ヒロインも歪んだところがなくて好きです。精いっぱいまっすぐ生きている人々のお話は気持ちが良いですね。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】ドラマチックだけど 3
- muguet 2014/02/18 このレビューを 12人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
契約結婚の当初の目的がまったく果たされない、今後も果たされる見込みはまるでない、それでも二人で乗り越えてゆく、という話の流れはすごくドラマチック。これが(HQ原作とは知らず)映画で見たのなら、たぶん、とっても感動したのだと思います。特に最後の見開きのあたりは余韻があって素晴らしいなって。でも私がHQに期待するのは一般的な感動ではなくてヒーロー、ヒロインの幸せなロマンスなので(ぶっちゃけると二人が幸せならおよそOKと思うくらい。外野はどうでもいいよ。読者である自分も含めて)、この結末には受け入れられないものが残りました。いや、もちろん二人はそれなりに幸せなんだと思いますよ。でも、ヒーローの短絡的な暴言と子供じみた意地がトリガーになって、ヒロインの内臓の損傷という取り返しのつかない事態が引き起こされているというのは、もう、ちょっと限界を超える…。これがヒロインの軽率な行動とか、第三者や病気が原因というのならまだしもなのですが。きっついわー。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 働いてなくても良いのです。…たぶん 4
- muguet 2014/02/17 このレビューを 26人の方が参考にしています。
-
著者さまはヒロインが働いていないことに否定的でしたが、そうした人々を一概に否定する必要はないと思います。働く必要のない人が単なる自己実現のために職を確保してしまうことは、本当に職を必要とする人から無為に職を奪ってしまうことにもつながります。職を得て金銭を得、自身の暮らしを自身で立てることは、手っ取り早い自己実現ではありますが、暮らし向きに案ずるところのない方々にこそ、労働とは異なるところでの自己の確立に挑んで頂きたいなあと思います。それにヒロインがパーティーに顔を出す、彼女がただそこへ足を運ぶだけで、経済が動き、生まれる利益がある。それは卑下するものではないと思います。彼女自身の利益にはならないのですけれど、彼女にそうした利益は必要ありませんしね。なので、むしろ不本意な「悪女」のレッテルを「逃げられない」と受け入れ続けていたことにこそ問題があるのでは、と。悪女として話題をさらうのは、これも手っ取り早いのでしょうけど。素行が悪いから、大事が起きたときにも庇ってもらえない、他者の責任まで被ることになる。そういうのは、ヒロインがお嬢さまであってもなくても起きるときには起こることなので、ヒロインがお嬢さまでも美人でも、あんまり関係ないかな、と。でも、そういう感想にいたったのは、著者さまの描くヒロインが良い子だからなのですよね。そう、若干ヒーローの影が薄く感じるのは、ヒロインが素敵だからかな。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- マナー 4
- muguet 2014/02/17 このレビューを 23人の方が参考にしています。
-
絵的な流行なのかなー、とは思うのですが、ヒロイン、ヒーローとも、ルーズな外見なのでなんだかもったいないと思いました。「今はマナーは忘れましょう」とか「行儀の悪い人間なのでね」とか、そういうセリフって、前者は普段はマナーをかっちり守っている人間だからこそ、後者は基本的なお行儀のよさがベースにあってこそ、生きるセリフだと思うんです。でも、現状、「いや、これ以上忘れてどうする」+「ああ、うん…本当にね」という感想になってしまうので、残念です。せめて外見だけでも社会人として相応しい格好なら良かったのになあ…。ルーズなアップは仕事向けではなく夜会向け、それでもあまり上品ではないし、成人男性の前髪があれというのは頂けないなあと思います。こちらの作品に限ったことではありませんが、今回はテーマが「マナー」なので、いつも以上に気になってしまいました。TLとして読むなら、こういうマナーものっぽい雰囲気だけでもOKなんですけど、HQとして読んでいるときは雰囲気だけだと、雰囲気でない感がありますね。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- ブライダルチェック 4
- muguet 2014/02/13 このレビューを 11人の方が参考にしています。
-
結婚前に婦人科の検診を受けるのは日本ではまだ一般的ではないのかもしれませんが、欧米では結婚を意識し始めるころには相手未定でも軽い検診自体はする、というのもわりと普通のことなのだとか。日本でも生理不順が長く続く、生理痛がひどく重い、外傷による後遺障害が疑われるなど、人によってはティーンエイジャーでも婦人科のかかりつけ医があったりもします。だから婚前でも、処女でもそうした診断結果を得ていることには不思議はないように思います。ヒーローとヒロインの軽やかなやり取りが楽しかったです。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】後先を考えて… 4
- muguet 2014/01/29 このレビューを 16人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
お話としては面白かったです。葛藤するヒロインは可愛かったし。でもヒーローのやり口は好きじゃないです。ショック療法は、別にかまいませんよ。だけどそれでヒロイン母と結婚しちゃったら、たとえヒロイン母と離婚した後でもヒロインとは絶対に結婚できないのに。そうなったらそうなったで仕方ないかな、的な思考が理解できませんでした。他の女との結婚を餌にヒロインの本心を暴こうというあざとさも嫌です。…それくらい、どうにもならないほどヒロインに惚れていたのだということはなんとなく理解できなくもないのですけれどね。子供じゃないんですから、もう少し考えましょう。ハッピーエンドが約束されたHQでなければ、途中で読むのはやめたかもしれません。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- 【ネタバレ】「やましいことはない(キリッ」…当然のことを誇らしげに言ってはいけません 4
- muguet 2014/01/29 このレビューを 40人の方が参考にしています。
-
このレビューには作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを読む -
ヒーローは別にヒロインが好きで結婚したわけじゃないのですよね。結婚した理由は単に彼女の背景が大公妃の条件に一番しっくりきていたから。それで結婚してから彼女は幼すぎた、とやっとヒロインの個性に目が向く。目が向いて、「あ、ダメだな」で別居。凄まじく酷い男性だと思いました。元恋人は彼女の背景が大公妃として適わないからダメだけど、人物的には好ましく思っていた、という、ぶっちゃければ大公として「愛を諦めて義理を優先した」という構図から始まっている結婚生活なのに、彼が義理を果たさなければならないはずの妻への心遣いが全く感じられないところが嫌でした。さらに妻には大公妃としての義務を課すのに、自身の夫としての義務(元恋人との関係の詳細な説明他)は果たさないなんて、どんなモノグサなのよ~。元恋人も、恋人であった経緯があればこそ、身を固めたヒーローとは一線を画すべきなのに、そうした配慮もない。「やましいことはない」のは当たり前ですよ。そのうえで「やましい関係を疑われる」ことがすでにしてアウトだと思うのですが、この二人はなぜこんなに鈍感なのか。ある程度鈍くないとやってゆけないところもあるでしょうが、これは酷いです。でも、ヒーローやその元恋人の道徳観にはまったく共感できませんでしたが、その分ヒロインの苦悩はよくわかり、お話は楽しめました。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- ヒロインがティーンエイジャー 4
- muguet 2014/01/21 このレビューを 16人の方が参考にしています。
-
ほんのひとかけらの悪意もなく、己の振る舞いが人を傷つけていることにさえ気づかないライバル(?)の言動に冷や冷やしました。天然ぶっている人の天然な行動は計算されているし、実際には他者への気遣いを知っているので、案外こうしたことはあまりやらかさないのでしょうが、本物の天然は見事にやらかすから困り者。天然だけに叱るに叱れない。叱っても効果がない(笑) 彼らは単に自分に正直なだけ。そういう空気がよく出ていて面白かったです。ラスト近く、みんなの祝福には胸が温かくなりました。19歳のヒロイン、おそらくは二十代半ばのヒーロー。まだまだ若い二人のピュアな恋模様は爽やかです。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?
- HQのヒーローは総じて問題の優先順位をつけることが苦手ですよね 4
- muguet 2014/01/20 このレビューを 16人の方が参考にしています。
-
今回のヒーローも例にもれずコレでした。一番大事なのは何かを考えようよ~。それと、ヒーローの愛を確信したヒロインにとってそれは大した価値はない問題なのでしょうが、読者としてはヒーロー母や同弟他、かつて彼女に酷い仕打ちをした人々への報いがないのはどこか物足りないと思ってしまいます。彼らが過去の報いを受けて不幸になればいいとは思いませんが、ヒロインを誤解していたことや、誤解をもとに冷淡だったことについては謝罪が聞きたかったです。評価というものが一方的なものであるのは真理なのですが、それにしたって過ちには償いがあってしかるべきだと思うんですよねぇ。そもそも君はヒロインの落ち度を責める立場にあるのか、と言いたい。でも、きっと、そんなことを歯牙にも掛けないほど二人の愛が充実することが、HQでは一番の成功で、結果として二人を苦しめた人々への制裁にもなっているのでしょうね。読者ってヒロインを身近で見守っている友人のようなものだから、ヒーローへの愛がない分(あるいはヒーローへの愛を覚えなかったときは)、終わり方にもどかしさを覚えます。
- ご意見ありがとうございました! 参考になりましたか?